笑顔がみたいっス

今日は街に出なかった。


いまさらながらに、笑いって大切だよなーと思い始めた。
なぜなら笑いは意識的に防ぐことができず、しかも笑うことで安心感を与えられるから。


『絶対に笑ってはいけない』シリーズの番組があることからも、
笑わないようにどれほど警戒していても、それを完全に防ぐことはできないことが分かる。
笑いは反射なのだ。
だから、熱いお湯が指に触れると、「あっつ!!」と言いながら指を無意識に引くのと
同じように、意識的に防ぐことができない。


そして、人は安心した時に笑うようだ。

笑いには様々なタイプがあるが、一見多様に見えても、すべてのラーフは、予想以下の結果が現れることで増大するエントロピーを排除するというラーフの本来の機能を起源として持つ点で同じである -- 人はなぜ笑うのか --


街で話しかけると相手は警戒するけれど、もし笑わせることができるなら、
相手は警戒を保ったままではいられない。
そうして、相手の心を開くことで仲良くなるチャンスがうまれる。


しかし、相手を意識して笑わそうと思ったことはないし、
たとえ意識したところで相手を笑わせるようになれるのだろうか。
なんばグランド花月ルミネtheよしもとへ行ったことがあるけれど、
面白かったのはCOWCOWさん一組だった。
毎日、練習しているであろうプロでさえ面白い人は少ないのに、
ど素人の私が道端で初めて会った人を笑わせることは難しく感じる。


溺れる者は藁をも掴むと言うけれど、私は笑いを求めて『ウケる技術』という本を掴んだ。
『夢をかなえるゾウ』で有名な水野 敬也さんらが書いたお笑いの本だ。
はしがきにはこう書かれている。

「ウケる人」の無数の会話を地道に整理していくと、誰でもマネすることができる有限のパターンの組み合わせに分解できる -- 『ウケる技術』 --

そして、全部で40個のウケる技術を4つの大きなカテゴリーに分類し、
それぞれの技術をケーススタディ形式で紹介していく。
私はとんでもない本を読み始めてしまったと興奮していた。
次のページ、次のページとどんどんページをめくっていく。
そうして最後のページをめくり終わったとき、私は気付いた。


・・・藁だった。


この本は私にとって藁であり、溺れる私を救ってはくれなかった。
本に書いてる具体例は確かに笑えるところもあったのだけど、
ほとんどはふーんなるほどねと冷静に読めてしまったのだ。
冷静に読める言葉が、本当にウケる技術なのか、判断できなかった。
だから、自分が思わず笑ってしまうことを分析して、
自分なりの「ウケる技術」をまとめなければいけないと思ったのだ。
そうして、私は好きな芸人の動画を分析することにした。