ひとりでできるもん〜ストリートナンパ 第二話〜
バックナンバー
ひとりでできるもん〜ストリートナンパ プロローグ
ひとりでできるもん〜ストリートナンパ 第一話
平日にまたもや銀座に行ってきた。
一回目は見事な坊主だったので、二回目は声をかけることだけを目標にした。
さっそく声をかければいいのだが、まずは暇そうなOLは何をやっているのかとマルイに入ってプラプラしてみる。
本屋によるとエッセイ、ダイエット弁当、写真集、あるいは小説を読んでいるお姉さんが後を絶たない。
なんかいいものあるかなぁ、くらいに、特に目的もなくフラフラしているようだ。
そして、隣接されているスタバでゆったりと本を読んだりしていた。まるで波打ち際に打ち上げられたトドのようだ。
人数が多かったフロアは1階と本屋があるフロアで買い物目的よりも、時間つぶしをしているように見えた。
これならイケる。。
私はあまりのだらけっぷりに勇気をもらい、イトシアあたりをフラフラし始めた。
4,5週くらいして、ついに声をかけたのは有楽町マリオンから有楽町駅へ向かう通路だ。
正面から来た子を一瞬みおくり、振り返って小走りで近寄った。
私「こんばんはー」
メガネっ子「・・・」スタスタスタッ
あれっ?こんばんはと言ったら小さいころからの癖で、こんばんはって返ってくると思ったのに。
言い方がおどおどしてたのかな、よし、もう一回。
私「こんばんはー」
メガネっ子「・・・」スタスタスタスタッ
あぁ、そういうことですか、これがガンシカってやつですか。
ガンシカっていうけど、顔を自分と反対の方に向けて下をうつむく。全く反応しないわけではないみたいだ。
なんだかちょっとホッとした。
だが、反応がないと何言えばいいかわからない(笑)
とっさに、さっき黄色い袋を持ってるお姉さんを思い出した。
私「あの、LOFTどこにあるか知りませんか・・・」
メガネっ子「あぁぁぁ!LOFTですか!!」
と道にピタッととまり急にやたら親切になる。きっと無視した罪悪感もあるのだろう。
そして、一度は無視していても声は聞こえているのだ。
完全にシャットアウトしているわけではないから、何か話せば反応することもあるとわかった。
メガネっ子「あぁぁ、でもわたしこのあたり詳しくなくって、それで、えーっと、確か見たことあるんだけど、、」
とものすごく真剣すぎるほどに探してくれる。あまりにも必死で探してくれるのであせってしまった。
私「あっ、あの、大丈夫です(別に探してないし)はい、もう少し探してみるので、はい。」
と探すのを慌ててやめさせた。
メガネっ子「そうですか、、すみません」
私「いえ、ありがとうございます。」
こうして初めての声かけは終わった。
ただ道を聞いただけの。
道を聞くことってこんなに難しかったかな?
下心が混じった瞬間、同じことをしてても難しくなる気がする。
なにはともあれ、次の子に声をかける。
私「こんばんはー」
イヤホンメガネ娘「・・・」わたしにじゃないよね?という雰囲気。
私「こんばんはー」
イヤホンメガネ娘「・・・」あぁわたし無理です、、、という雰囲気。
はい。私がこの日にできたのはここまででした。
番ゲまで遠い。
まだ先は長いがSEXへの道はつながっているのだ。
私は歩き始めたばかりだ。
●今日の一言
千里の道も一歩から